1泊2日旅行の「旅のしおり」を作るのに、1か月かかるたまのじです。こんにちは。
今回は、「週末1泊2日で巡る伊勢神宮参拝モデルコース」をご紹介します。
2021年12月に、実際に1泊2日で神宮を参拝した私が、「もっとこうすればよかった」「あそこにも行きたかった」と思った反省点を織り込んで作った渾身の参拝モデルコースです。
こんな方におすすめです!
・公共交通機関で移動したい方
・観光はそこそこで、参拝を優先したい方
・効率よりも出来るだけ参拝順序を守りたい方
土曜~日曜の1泊2日を想定して作成しています。
※朝熊岳金剛證寺へ行く「参宮バス」は、土日祝 及び 8月13日~8月15日、12月30日~1月4日のみ運行なのでご注意ください。
伊勢神宮・1泊2日参拝モデルコース概要
このモデルコースでは、二見興玉神社 ⇒ 外宮(正宮 ⇒別宮)⇒ 内宮(正宮⇒別宮)⇒ 朝熊岳金剛證寺の順で参拝します。
※別宮は伊勢市内のみ参拝します。
2022年8月時点での情報・時刻表で作成しています。
※2日目おはらい町・おかげ横丁については80分コース・190分コースに分けました。190分コースには山上広苑が含まれていません。
※2日目帰り・五十鈴川駅については、16:24発の電車もあります。(バスの遅延や荷物出しを考慮しました)
お伊勢参りには、近鉄「伊勢神宮参拝きっぷ」が便利
お伊勢参りに是非利用したいのが、近畿日本鉄道が販売している「伊勢神宮参拝きっぷ」。
伊勢神宮参拝と伊勢志摩エリアでの便利でお得な切符で、伊勢志摩の指定区間内の近鉄フリー乗車券と特急券引換券2枚、三重交通バス指定区間乗り放題、レンタカー割引などが付いています。
二見興玉神社 や 朝熊山金剛證寺 へのバスにも、この切符で乗れます。
また、伊勢神宮参拝きっぷの料金に「しまかぜ特別車両料金」(1000円前後/1人あたり)を追加で払うと特急「しまかぜ」に乗ることが出来ます。
こちらの記事をどうぞ ⇒ 【近鉄特急しまかぜ】「伊勢神宮参拝きっぷ」を使う特急券の買い方
伊勢神宮参拝・1日目
伊勢市駅からSTART
各地から伊勢市駅へ
7:10 近鉄・京都駅 ⇒ 9:17 近鉄・伊勢市駅
京都を出発し、伊勢市駅へ到着。他の駅からの場合は以下の出発時間を参考にしてください。
鶴橋 | 大阪難波 | 近鉄奈良 | 吉野 | 名古屋 |
---|---|---|---|---|
7:36 | 7:30 | 7:25 | 7:00 | 7:50 |
伊勢市駅は近鉄とJRが改札を共用しています。それぞれのホームが跨線橋でつながっており、近鉄で到着した場合でも、跨線橋でJRのホームへ行ってJRの改札から出ることが出来ます。
ただし、改札を出ると、跨線橋を利用した相互の行き来は出来ません。
それでは、一旦JRの改札から出て、すぐ横にあるコインロッカーに荷物を預けましょう。
なぜわざわざJRの改札から出るの?
・外宮へはJRの改札から出た方が便利です
・あとで乗る三重交通のバスもJR側から発車します
・このあとすぐJRに乗りますが、着駅の二見浦駅が無人駅のため、スムーズに降車するために改札を出て切符を買ってから向かいます
荷物を預けたらJR二見浦駅までの切符を購入します。※JR参宮線ではICカードが使えません。
それでは改札から入り、鳥羽方面行のホームへと移動しましょう。
乗り換えの時間は20分あるけど、上り下りが多いので早めに移動してね。
JRで二見浦へ
JRで二見浦へ行きます。※「伊勢神宮参拝きっぷ」は使えません
9:36 JR伊勢市駅 ⇒ 9:44 JR二見浦駅
切符を回収箱に入れて駅を出ます。さあ、ここから15分ほど歩いて二見興玉神社へ行きますよ。
夫婦岩表参道を通ります。
【二見興玉神社】お伊勢参りは二見から・夫婦岩も
二見興玉神社・夫婦岩
10:00 ~ 10:50 二見興玉神社・夫婦岩
二見興玉神社。縁結び・夫婦円満・交通安全などにご利益のある神社です。古くから神宮参拝前に清き渚・二見浦の海水で心身を清める禊をする「浜参宮」という習わしがあり、現在でもまずこちらに参拝してお祓いを受けてから神宮に参拝するというのが正式な順序とされています。
夫婦のように寄り添う大小の岩。この夫婦岩の間からは、5~7月には朝日が、11月~1月には満月が昇るそうですよ。
一ノ鳥居・二ノ鳥居を抜けてからお参りし、そのまま進んで東鳥居から出ます。
Futami Plaza内・めおと横丁を通り抜けて、次のバス停へと行きます。※めおと横丁に寄らなくても直接行けます。
バスで伊勢市駅へ
11:02 夫婦岩東口・伊勢シーパラダイス前/三重交通 ⇒ 11:27 伊勢市駅前
めおと横丁に隣接する伊勢シーパラダイス。めおと横丁のあるFutami Plazaを出て、「二見町江」歩道橋で国道の反対側へ渡って伊勢シーパラダイスの方へ歩くとバス停があります。
ここから伊勢市駅へ戻ります。
【伊勢市駅】ランチは牛丼にする?それとも伊勢うどん?
11:27 ~12:25 伊勢市駅
さてここから外宮へ向かいますが、その前に1時間くらいで昼食をとりましょう。
外宮参道周辺には飲食店がたくさんあるので、何を食べようか悩みますね。
海鮮や伊勢うどん、カレーにラーメンにフレンチ。何にしますか?
がっつり食べたい方は「豚捨」、ここはやっぱり伊勢うどん!の方は「山口屋」はいかがでしょうか。下の地図の緑のマークです。
牛丼がイチオシ★おかげ横丁のコロッケ屋「豚捨」
おかげ横丁で人気コロッケを販売する「豚捨」。こちらでは牛丼も人気。甘味のある少し濃いめの味付けで食欲が掻き立てられます。もちろん、コロッケやミンチカツも。
ミシュランガイド掲載★老舗「名代伊勢うどん 山口屋」
伊勢うどんで初めてミシュランガイドに掲載されたというこちらのお店。出汁の効いた黒いタレを極太もっちり麺にしっかりと絡めていただきます。「伊勢うどん」と言えばここ!
ごはんを食べてお腹いっぱいになったところで、次は外宮へ参拝します。
【豊受大神宮(外宮)】正宮と別宮3宮を参拝しよう
12:30 ~ 13:30 豊受大神宮(外宮)・風宮、土宮、多賀宮
豊受大御神をお祀りしている豊受大神宮。豊受大御神は衣食住をはじめあらゆる産業の守り神として崇められています。
こちらには御正殿以外に、風宮、土宮、多賀宮の3つの別宮がありますのでもれなく参拝しましょう。
外宮参拝モデルコースは公式HPで紹介されているので、参考にしましょう。
次は歩いて5分ほどのところにある別宮・月夜見宮へ向かいます。
【別宮・月夜見宮】外宮から伸びる「神様が通う道」の先へ
13:40 ~ 14:20 別宮・月夜見宮
月夜見宮は、外宮北御門から西へ伸びる「神路通り」の先にあります。内宮の別宮・⽉讀宮と同じ⽉の神が祀られています。外宮の次には内宮に行ってしまうことが多いですが、割と近い場所にあるのでこちらも参拝しておきたいですね。
それではまた伊勢市駅へ戻ります。その前に、ちょっとだけ休憩。
【伊勢市駅】ちょっとお茶でも*コーヒーブレイク
14:30~14:50 伊勢市駅周辺で休憩
20分ほど時間があるので、ここで少し休憩しましょう。駅前に「参道TERRACE」というcafeがありますよ。
それでは伊勢市駅に戻って今度はバスで猿田彦神社へ行きます。
⑦番乗り場です。
【猿田彦神社】みちひらきの大神を祀る神社
15:01 ⇒ 15:12 三重交通バス・猿田彦神社前下車
15:15 ~ 15:45 猿田彦神社
猿田彦大神は「みちひらきの大神」と言われており、学業や仕事を良い方向へ導いてくださるという言い伝えがあります。
境内社に佐瑠女神社があり、芸能や縁結びにご利益があるとされています。
それでは宿泊する宿へと向かいましょう。
2日目早朝から内宮に参拝するため、内宮周辺で宿泊するのがおすすめです。
おかげ横丁は季節により17:00、17:30、18:00まで営業しているので、体力に余裕のある人は少し歩いてみても。閉店し始めている店舗もありますが、お土産を見ておくのもいいですね。
内宮周辺で宿泊
それでは、内宮周辺にある人気の宿2つをご紹介します。
ゆとりと安らぎの宿 神宮会館
内宮まで徒歩5分の場所にある神宮会館。こちらは早朝6時30分からの職員さんによる「早朝参拝」が大人気。約1時間40分かけて内宮を案内していただけます。※宿泊者限定・チェックイン時に申し込み・1/1~3を除く
バス・トイレなしのお部屋もありますが、共用トイレ・大浴場ともによく手入れされていて清潔。
カジュアルでリーズナブルなお宿です。
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いにしえの宿 伊久
内宮から徒歩15分、全室露天風呂付の旅館「いにしえの宿 伊久」。
少し贅沢ですが人気も高く、伊勢に行くなら是非泊まってみたい旅館のひとつです。
残念ながら私はまだ利用したことはないのですが、次のお伊勢参りには泊まってみたいと思います。
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おいしいごはんを食べて、お風呂にゆっくりつかって。
これで1日目は終わりです。
伊勢神宮参拝・2日目
さあ、ちょっと早起きして2日目開始。お風呂に入れるとなお良し。
【皇大神宮(内宮)】正宮と別宮2宮を参拝しよう
皇大神宮(内宮)・荒祭宮、風日祈宮
6:30 ~ 8:00 皇大神宮(内宮)・荒祭宮、風日祈宮
天照大御神をお祀りしている皇大神宮。皇大神宮は皇室の御祖先です。
こちらには御正殿以外に、荒祭宮、風日祈宮の2つの別宮がありますのでもれなく参拝しましょう。
早朝ですが、御朱印も頂けますよ。
内宮参拝モデルコースは公式HPで紹介されているので、参考にしましょう。
宿で朝食・チェックアウト
90分程内宮を参拝し、宿に戻って朝食をとって9:00までにチェックアウトします。
ここから2か所・5つの別宮を参拝します。
バスで五十鈴川駅へ
9:11 神宮会館前/三重交通CANばす ⇒ 9:16 近鉄・五十鈴川駅
まず近鉄・五十鈴川駅へと向かいます。神宮会館
近鉄・五十鈴川駅に着いたら、10分くらい歩いて別宮・月讀宮へ行きます。
五十鈴川駅のコインロッカーに荷物を預けてね。
【別宮・月讀宮】森の中に御鎮座する四別宮
9:30 ~ 9:55 別宮・月讀宮、月読荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮
ご祭神は月読尊。外宮別宮・月夜見宮のご祭神と同じです。
こちらには四別宮があり、右から月読荒御魂宮②、月讀宮①、伊佐奈岐宮③、伊佐奈弥宮④が並んで御鎮座されています。
①から④の順に参拝するのが正式な参拝順序です。
次は別宮・倭姫宮へ行きます。バスに乗るか、ここから20~25分くらい歩いて行くか、天候や体調などを考慮して選びましょう。
*バスで行く場合
月讀宮 →徒歩3~5分→ 中村町 ⇒ 神宮徴古館前/三重交通CANばす(6分) →徒歩1分→ 倭姫宮
*歩いて行く場合
【別宮・倭姫宮】神宮で最も新しい別宮
10:25 ~ 10:50 倭姫宮
主祭神は倭姫命(やまとひめのみこと)。倭姫命は天照⼤御神を祀るため、五十鈴川のほとりに皇大神宮(内宮)をご創建されました。
御幸道路に面した鳥居から伸びる表参道はなだらかな石段で、緑に包まれた美しい景色が続きます。
さて、それではおはらい町・おかげ横丁に行きましょう。
11:01 神宮徴古館前/三重交通CANばす ⇒ 11:13 内宮前
【おはらい町・おかげ横丁】伊勢うどん・手こね寿司・食べ歩き・お土産も
11:20 ~ 12:40(80分)おはらい町・おかげ横丁
11:20 ~ 14:30(190分)おはらい町・おかげ横丁
おはらい町の通りにはたくさんの土産物店・飲食店や商家が建ち並んでいます。その中程、赤福本店前あたりの横丁一画が「おかげ横丁」。こちらにも食べ物屋やおみやげもの屋がたくさんあります。
それでは次は 金剛證寺へ向かいます。
伊勢神宮参拝きっぷの「三重交通バス指定区間乗り放題」を利用して、参宮バスに乗ります。
浦田町バス停は、内宮おかげ参道地下道出入口近くにある宇治園本店(茶葉販売店)の前にあります。
12:50 浦田町/参宮バス ⇒ 13:09 金剛證寺
14:40 浦田町/参宮バス ⇒ 14:59 金剛證寺
金剛證寺から次の朝熊山・山上広苑へは10~15分坂道を上ります。山上広苑⇒金剛證寺の順にすると下り坂になるので、そちらが良ければ、終点「山上広苑」でバスを下車しましょう。
【金剛證寺】伊勢神宮の鬼門を守る寺
13:09 ~ 14:15 金剛證寺(約60分)
14:59 ~ 15:47 金剛證寺(約45分)
昔より伊勢神宮の鬼門を守る寺として、神宮の奥之院ともいわれる金剛證寺。
「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭の俗謡にも唄われているように、参宮する際には金剛證寺にも参詣するのが習わしとなっています。
本堂を参拝したあとは、奥之院へも行きましょう。
45分コースの方は少し急ぎ足で。
奥之院へは極楽門をくぐって進んで行きます。
それでは金剛證寺60分コースの方は、朝熊山頂・山上広苑へと歩いて上ります。
45分コースの方は、バスで五十鈴川駅へ。
14:15 金剛證寺 ⇒ 14:30 山上広苑
15:47 金剛證寺/参宮バス ⇒ 16:09 五十鈴川駅前
【朝熊山展望台】天空のポスト・足湯・朝熊茶屋
朝熊山展望台
14:30 ~ 15:40 朝熊山展望台
伊勢志摩の絶景が広がる朝熊山展望台。ゆっくりと足湯に浸かって絶景を眺めながら旅の疲れを癒しませんか?
(足湯は大人100円・こども50円 タオルは売店で販売。)
映えスポットとして人気の「天空のポスト」も。
朝熊茶屋では「天空ソフトクリーム」も。志摩うどんや焼き伊勢うどんなども食べられます。
それではまた参宮バスに乗って、五十鈴川駅へと戻ることにしましょう。
15:45 山上広苑/参宮バス ⇒ 16:09 五十鈴川駅前
五十鈴川駅前
コインロッカーから荷物を取り出します。特急券引換券を特急券に引き換えて、特急に乗車します。
忘れ物のないようにね。
16:44 近鉄・五十鈴川駅 ⇒ 18:03~18:15 大和八木 ⇒ 19:18 近鉄・京都駅
【京都駅】お疲れ様でした
京都駅に到着。1泊2日の旅、お疲れさまでした。
心に残る「お伊勢参り」を
今回、私が実際に1泊2日の神宮参拝をした経験を踏まえ、モデルコースを作成してみました。
参拝順序を守ったりいろいろな場所を詰め込んだりしたため、バタバタ感は否めませんが、このプランが皆さんの有意義な神宮参拝に少しでもお役に立つことが出来るなら幸いです。
よい旅を。
たまのじでした。