【京都】柳谷観音 楊谷寺|「花手水」発祥のあじさい寺*境内MAP付き

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こんにちは。たまのじです。

京都府長岡京市浄土谷にある西山浄土宗の寺院、楊谷寺(ようこくじ)。通称柳谷観音(やなぎたにかんのん)。眼病平癒、子授け安産にご利益のあるお寺です。新西国三十三箇所第17番札所。

あじさいの寺」としても有名ですが、最近では「花手水(はなちょうず)」が大人気。

多くの参拝者が集う、柳谷観音 楊谷寺。是非、ご覧ください。

目次

柳谷観音 楊谷寺の見どころ

眼病平癒の霊水「独鈷水(おこうずい)」

独鈷水
独鈷水

開創は大同元年(806)。清水寺を開山した延鎮僧都(えんちんそうず)が、夢のお告げにより、西山の柳(楊)生い茂る渓谷の岩上で十一面千手千眼観世音菩薩を見つけました。その仏様を御本尊に開かれたのが楊谷寺。それ以来1200年に渡り、眼病平癒の祈願所として信仰を集めています。

十一面千手千眼観世音菩薩
十一の顔と千の手を持ち、更にその千の手のひとつひとつに眼を持つとされています。あらゆる方向のあらゆる人を見失うことなく救済できる力を持った、とても徳の高い観音様です。 

平安時代初期、親猿が子猿のつぶれた眼をお寺の溜まり水で洗っているのを見た弘法大師 空海が祈祷したところ、17日目に小猿の眼が開きました。空海はこの水にさらに祈祷し、眼病平癒の霊水としたという伝説が。その霊水が「独鈷水(おこうずい)」です。

弘法大師像
弘法大師像

四季を感じる「花手水」

龍手水

柳谷観音は手水鉢に花を浮かべる「花手水」発祥の寺。2017年(平成29年)に柳谷観音が始めた花手水が、全国に広まったのだそう。

柳谷観音の花手水は、紫陽花やコスモス、モミジのほか、クリスマスやバレンタインなどイベントに合わせたものも。「華やかでかわいい」とSNSを中心に話題となって、「花手水のお寺」としても知られるようになりました。

龍手水
by Photo AC
手水
by Photo AC

「あじさいウィーク」などの3つの「ウィーク」

柳谷観音(楊谷寺)では、例年6月中旬から7月上旬あじさいが見頃を迎えます。京都最大規模の約5000株のあじさいが咲き誇る境内。「あじさい回廊」や「あじさいのみち」、あじさい柄の傘がたくさん浮かぶ「アンブレラスカイ」など、あじさいを心ゆくまで堪能できます。

「あじさいウィーク」のほかにも、4月下旬頃からは「新緑ウィーク」、11月中旬から12月上旬には「もみじウィーク」が催されます。

あじさいウィーク2024
【期間】2024年6月1日(土)~6月30日(日)
【時間】午前9時から午後4時30分(上書院は午前9時~午後3時)
【拝観料・志納料】大人 700円
【上書院拝観料】別途800円

参拝時、本堂から奥之院までの間は靴を脱いで移動します。

たまのじ

サンダルなど素足で行かれる方は、必ず靴下のご準備を。靴下が汚れるのが気になる方や、雨の日で靴下が濡れてしまった時などに備え、予備の靴下を持って行くのもおすすめです。

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柳谷観音を歩く

それではここから境内MAPに沿って少し詳しくご紹介!

山門をくぐって本堂に入り、そこから時計回りに境内を回って行きます。さらっと回ると1時間ほど。

柳谷観音MAP

山門~龍手水~本堂

石段

山門の前には石段があります。京都「西山三山」のひとつのようです。

石段を上がると山門です。

山門
by Photo AC

山門は四本の脚で造られた四脚門(刺脚門)。両脇には風神・雷神が奉られていて、屋根の梁には方位磁石が。

寺を囲んでいる塀の白い5本線は天皇家とかかわりの深い寺格の高い寺という印。宮内庁が許可した寺だけが引くことができ、5本線が最高とされているそうです。

山門をくぐって受付を通ると左手にあるのが「龍手水」。

龍手水

6月の「あじさいウィーク」の時に参拝したので、あじさいでいっぱい!

通販で人気のフェリシモとのコラボ「あじさい傘」も飾られていました。

御朱印受付のところで傘の貸し出しも。あじさい傘を持ってあじさいと写真を撮る人も多いみたいです。

あじさい傘

山門をくぐるとすぐ目の前に本堂があります。ご本尊は十一面千手千眼観世音菩薩眼病平癒にご利益があります。

本堂

観音様を拝む場所へは土足のまま。めずらしいですね。
普段は幕が下りているので観音様のお姿を拝むことはできませんが、縁日の毎月17・18日には開帳されるそうです。

本堂に入って左手にびんづるさんがいらっしゃいます。

びんづるさん

「撫仏」(なでぼとけ)で、自分が治したいところと同じところを触ると、けがや病気が治ると言われています。

浄土苑(名勝庭園)*書院~上書院

柳谷観音MAP

本堂で靴を脱いで備え付けの袋に入れて進むと、浄土苑です。

浄土苑

浄土苑は江戸時代中期に造られた京都府指定文化財です。書院から眺める鑑賞式の庭園。

こちらは一層目の書院からの眺めです。

書院から眺める浄土苑
by Photo AC

あちこちに大きな石がありますが、これは菩薩様に見立てたもの。十三仏などが安置されています。

十三仏安置図

浄土苑に着いてすぐ目に入るのが、庭手水。脇にちょこんと座る小鳥たちがとてもかわいい♪

庭手水
庭手水

少し進むと、恋手水もあります。こちらにも小鳥が。

恋手水
恋手水

先にある階段を上ると、二層目・書院の2階です。ここからは特別拝観料(800円)が必要なため、お寺の方に山門で購入済の上書院チケット(時間指定あり)を見せて入ります。上書院は日時限定公開です。

案内板

上書院限定公開
・毎月17日の縁日(時間が限定されています)
・「ウィーク」期間中(「新緑」「あじさい」「もみじ」)

書院2階。「足香」をまたいでお清めをしてから入ります。

足香

この2層目には格別のフォトスポットが!

リフレクション撮影

ここではテーブルの反射を利用してリフレクション撮影ができます!!

たまのじ

お寺の方が優しく、撮り方を教えてくれました♪

上の階へはこの階段をのぼっていきます。なんだかかわいい♪

階段

そして三層目。上書院です。

上書院

なんて素敵な景色!赤い敷物に緑がとても映えますね。

覗いてみると、さっき通ってきた一層目の書院が見えます。

上書院

皆さん座って、この素敵な景色をうっとりと眺めていました。

上書院

秋になると、↓このように色づいた景色も見られるようです。

上書院
by Photo AC

それでは上書院を出て、次の場所へ。

心琴窟~あじさい回廊

柳谷観音MAP

上書院を出て進むと、次は心琴窟です。

心琴窟のある庭

こんなお庭があります。履物を借りて下りてみます。心琴窟の説明板がありました。

心琴窟説明板

早速、心琴窟の方へ行くと、琴手水がありました。

琴手水
琴手水

この柄杓を使って、地面に水を落としてみます。

心琴窟

すると…耳を澄ますと、心が穏やかになるような、とても澄みきった滴水音が聞こえました。説明板では「竹筒を耳にあてて」とありましたが、竹筒を使わなくても聞くことはできました。

「心琴窟」とは柳谷観音の「水琴窟」の名前。

水琴窟(すいきんくつ)
手水鉢の近くの地中に造った空洞の中に水滴を落としてその音を反響させる仕掛けで、日本庭園の装飾のひとつ。

たまのじ

心の眼や耳を傾けてこの水琴窟を鑑賞してほしいと、柳谷観音ではこの水琴窟を「心琴窟」と命名したそうです。

心琴窟のある庭の脇からはじまるのが「あじさい回廊」です。ここから階段が続きます。

あじさい回廊

あじさい回廊のまわりにはあじさいが咲いています。参拝した時期が少し早かったかな。

奥之院 眼力稲荷~愛染堂 あいりきさん

柳谷観音MAP

あじさい回廊を抜けると奥之院の裏側に着きます。向こうに見えるのが、奥之院 眼力稲荷愛染堂・あいりきさんです。

奥之院 眼力稲荷と愛染堂・あいりきさん

ここで靴を履いて下りて、進みます。

鳥居をくぐって、奥之院 眼力稲荷へ。奥之院本堂の守り神だそうです。

奥之院 眼力稲荷
奥之院 眼力稲荷

右手には愛染堂

愛染堂

こちらに祀られているのは愛染明王。人間の愛欲を司っていて、縁結びや夫婦円満などにご利益があります。

愛染堂の前で石版を背負っている天邪鬼が「あいりきさん」。正面から撮り忘れたので、後ろ姿だけ。

あいりきさん

ここから下りると、ハートの飛び石があります♪

ハートの飛び石

そして、ハートのベンチも。

ハートのベンチ

それでは奥之院の正面へと回ります。

奥之院

柳谷観音MAP
奥之院

113代東山天皇の皇妃新崇賢門院がお産みになった皇子が、次々に幼くしてお亡くなりに。そこで「子を無事に出産できたら観音様をお祀りします」と祈祷したところ、後の中御門天皇が誕生しました。

その後、両親がなくなったため、中御門天皇が当山本尊を模して造られた観音像が奥之院の本尊として祀られています。

ご利益は子授け・安産・恋愛成就で、洛西観音霊場第10番札所に指定されています。

奥之院

アンブレラスカイ~空のハート

奥之院を出て坂道を下っていくと、とてもかわいい景色♪

アンブレラスカイ

通販会社「フェリシモ」とのコラボ。フェリシモのあじさい傘を使った「アンブレラスカイ」です。とてもきれいなあじさいと空を彩るあじさい傘の光景は、ぜひ写真に撮っておきたい!

少し進むとこんな看板が。

お空のハート看板

ちょうどこの看板のあたり、排水溝の横の地面にハートのマークが描かれています。(とても薄くて、少し見つけにくかった…)そこから上を見上げると…

お空のハート

お空のハート」です!見えますか?

たまのじ

「見上げたらある」と思っていたのですが、うまくハートの形に見える立ち位置を探すのに結構苦労しました。

道が枝分かれしているので、アンブレラスカイの下へ行ってみます。

アンブレラスカイ

こんなふうに道が続いているので、そのまま進んでみます。

アンブレラスカイ

真下にくるとこんな感じです。傘は3種類あるそうなので、お気に入りの傘を選んで撮るのもいいですね。この下で、受付で借りたあじさい傘を使って写真を撮っている人もいましたよ。

アンブレラスカイ

ではこのまま坂道を下っていきます。するとこの場所に着きます。

この真ん中あたりに見える赤い鳥居の左手が石段なのですが、そこが人気のフォトスポットになっています。皆さん、素敵な写真を撮るために下から見上げていますので、ここは足早に通り過ぎて、奥の社へ行きましょう。

正一位眼力稲荷大明神~あじさい階段~淀殿弁天堂

正一位眼力稲荷大明神

京都伏見稲荷大社より勧請された鎮守(守り神)・眼力稲荷大明神。説明板には以下のように書かれています。

眼力稲荷大明神は学問に霊験あらたかなりと伝えられ、特に先見の明(心眼・こころの眼)を授けてくださるといわれております。
眼力とは、激動の世に生きる、素直な心を持ったすべての人々に最善の方向を指し示す力であります。
人生の選択をせまられたとき、仕事上などでどちらの方向に進めばよいか迷ったとき、眼力稲荷に心からお祈りすれば必ず良き方向が指し示されましょう。

17・18日限定で、御朱印も授かれるようです。

御朱印

さらに進みつつ見上げると、提灯のような紙風船のような飾りがあります。

飾り

そして階段を下りて行くと、圧巻のフォトスポットが!6月限定の「おいなり花階段」です。

おいなり花階段

階段に鉢植えのあじさいがたくさん並べられています。階段の左の方は空いていて上れるようになっているのですが、皆さん遠慮して、自分の番以外に上っている方はいませんでした。

上に見える鳥居が、先ほど「足早に通り過ぎましょう」と紹介した鳥居。このおいなり花階段を撮ろうと大行列で並んでいる人たちを見ると、とても上で立ち止まれそうにありません。(鳥居のあたりには、「写真は下から撮ってください」と書かれていました)

階段下にある注意書きです。

注意書き

さて、階段下に構えているのは淀殿弁天堂

淀殿弁天堂

左手には手水がありました。

手水

弁財天は、日本の七福神の中で唯一の女神様。その弁財天の前立ちとして淀殿がおられます。

この人形は寄付されたもので、淀殿は柳谷観音の観音様を信仰して寄進などをしていたそうです。

ご利益は「若さを保ち美顔、美麗成就、心の強さを得持」。お堂の傍には淀殿が毎日顔を洗っていたという伝聞の残る湧き水があります。

淀殿

あじさいの道

それでは先ほど回れなかった「あじさいの道」へ戻ってみます。

柳谷観音MAP

↓この門をくぐって左の方へ行くと、あじさい道への石段があります。

門

石段を上りきる手前あたりの左手にお地蔵さんがいます。とても癒されるので、見逃さないで!

お地蔵さん

あじさいの道には、あじさいがたくさん咲いています。お気に入りの色・形のあじさいを見つけてみるのも楽しいですね。

あじさい
あじさい
あじさい
あじさい

あじさいの道にはハートのベンチもあります。ベンチに座って写真を撮るのはもちろん、ハートの窓からあじさいを撮るのも人気です。

ハートのベンチ
ハートのベンチ

苔手水~おひよけさま・休憩所

あじさいの道から石段を下りてくると、左手に「苔手水」があります。

苔手水

苔手水の先に休憩所があります。そこには「おひよけさま」が。

おひよけさま

おひよけさまは、奥之院の火事の際に殿堂が全焼したにもかかわらず難を逃れたことから、災害などから人々を守る仏・菩薩様として祀られています。四国八十八ヶ所霊場ご本尊の模刻仏だそうです。

その横には無料休憩所。私が参拝したときは、こんな飾りが施されていました。

休憩所
休憩所

独鈷水~弘法大師お砂踏み

それでは休憩所から本堂・御朱印受付の前を通って、独鈷水の方へ行きます。

↓ここを通って行きます。

独鈷水への門

中に入っていって左側。

弘法大師お砂踏み

一番左が弘法大師像です。

弘法大師像

この像の前には、「四国八十八か所札所御砂」という文字と足形が刻まれています。

御砂

この足形は弘法大師の足形で、この下には四国八十八霊場のお砂が敷いてあります。

足腰が丈夫になるよう履物を脱いで上り 南無大師遍照金剛(二十一返)を唱えご利益を頂きましょう。

説明板より

私が参拝した時は雨上がりで濡れていたため、上りたかったのですがあきらめました…残念。

たまのじ

こちらでお参りの後に独鈷水を飲むと、ご利益が倍増すると言われているそうです

そして反対側、右側の奥へと進んでいきます。

弘法大師

この奥(右側)にあるのが独鈷水

独鈷水
独鈷水

弘法大師祈祷 霊水 独鈷水(おこうずい)
その昔、弘法大師空海により発見され、古来不思議な霊験・ご利益話が数多く伝わる霊水。貴重な薬の如く珍重され、皇室にも献上された由緒を持つ。

説明板より
たまのじ

これで境内回りは終了です

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御朱印・御守りなど

柳谷観音MAP

柳谷観音は御朱印の種類がいっぱい!

刺繍御朱印や切り絵御朱印、特別すたんぷ朱印や押し花朱印など。また、毎月17日にはオリジナル押し花朱印つくり体験もあり、自分で作ることもできるそうです。 ※要申込

私がいただいた御朱印はこちら。

御朱印

シンプルでなんだかかっこいい、そしてかわいさもあるこの御朱印にしました。私がいただいたのはあじさい柄でしたが、月ごとに変わるようですよ。

御朱印帳も限定御朱印帳のほか、見開き書置き御朱印帳のようなものもあるようです。

御守りもいろいろ。眼病平癒守、眼力守(先見の明・合格祈願)、子宝守・安産守、美心守など。

中でも「花手水おまもり」がとてもかわいい♪

大人気の「花手水おみくじ」も!

花手水おみくじ

水神の総本宮・貴船神社でよいお詣りを

柳谷観音

清水寺の開祖・延鎮(えんちん)僧都が開創した、「西の清水」とも呼ばれる柳谷観音は、「眼病平癒」のお寺として1200年以上も親しまれてきました。

歴史の重みと四季折々の風景を感じられるお寺、柳谷観音 楊谷寺。是非、足を運んでみてください。

よい旅を。たまのじでした。

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交通アクセス

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